鳥取県鳥取市にある鳥取城北高等学校。昭和 38 年に創立された当校は、社会発展の基礎は教育にあるとの志を掲げ、生徒が文武にうちこめる環境づくりを行ってきた。無料の放課後校内塾の設置による学力アップ支援や、部活動は全国的にも活躍が注目されており、野球部や相撲部をはじめとした運動部、手話パフォーマンス甲子園に出場した「ボランティア部」や書道部といった文化部も全国のトップを狙う熱心な活動が行われている。生徒たちはのびのびと明るく、元気な挨拶が印象的である。
この学校の校舎建替えには、ダイナエアーのモイストプロセッサーが導入された。これは全国の学校施設として初めての導入となる。学校という場所の環境づくりへの熱い思いについて、理事長の石浦外喜義先生にお話をうかがった。(取材:リトルメディア 中村光恵)
「本校は平成 25 年に設立 50 周年を迎えました。この機会に、新たな学校施設整備を計画し、先生方の意見を取り入れつつ、生徒が 3年間通ってよかったなと思える学校づくりをしたいと考えました。鳥取県は自然が豊かなのですが、旧校舎では花粉や PM2.5、グラウンドでの活発な活動ゆえのホコリといった問題があり、窓を開けることができませんでした。インフルエンザのシーズンは換気もできず教室でもマスクが必要。先生が生徒の微細な表情を読み取れませんでした。よりよい教育環境をつくるためには安心できる空気環境が不可欠だと思ったのです。そういったことを考えていた時に出会ったのがモイストプロセッサーでした」。
石浦理事長はモイストプロセッサーの噂を聞き、自ら導入されている施設を視察し、その効果を確かめて導入を決めた。「コストはかかるが、生徒には安心できる空気環境で過ごしてもらいたい。教育者として、学校の環境を整えることの大切さを様々な方と話していきました。関係者各位の賛同も得られて導入し、夏も冬も窓を閉めていても、換気を行いながら空気の湿度がコントロールできるという、安心かつ快適な空気環境を学校に整備することができました。そういった環境の中で生徒、教職員の笑顔がより強く感じられるようになりました」。
モイストプロセッサーの導入後、生徒だけでなく保護者からも反響が大きく、学校運営にもよい影響が生じた。石浦理事長は「空気環境を変えるのは目には見えない改革ですが、実際行ってみると先生たちの働く環境も改善され、学校に残って勉強する生徒も目に見えて多くなりました。保護者の方からは『子どもがアレルギーを持っていて学校でも家でも生活しづらい状況だったが、この高校に通うようになってから学校が快適で通うのが楽しいと言っている』との声もいただきました。学校の環境についてはさまざまな意見があり、快適すぎると生徒自身が弱くなるのではないかとの話もありました。でも、整った環境の中でさまざまな準備を行い、本番でどれだけ最高のパフォーマンスを出せるかが大切だと思うのです。私はずっとその考え方を持ってきました。現在はコロナ禍となり、またマスクをせざるを得ない状況ですが、生徒には自分のやりたいことに向かって羽ばたいてほしい。そのための環境づくりを学校として最大限サポートしていきたいです」と語った。