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令和3年度デマンドサイドマネジメント表彰受賞について

投稿日:2021年07月【ニュース】

この度、一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター が主催する「令和3年度デマンドサイドマネジメント表彰」において、ダイナエアー株式会社、エボニックジャパン株式会社、株式会社日建設計総合研究所の3社で共同応募した「熱源の効率を高める液式調湿空調機」(リキッドデシカント空調機)が、省エネ性や経済性を評価され、2021年7月1日、最高位である「経済産業省資源エネルギー庁長官賞」を受賞しました。

 

一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターのサイトはこちら

※WEB表彰式の様子をご覧いただけます。

 

 

【デマンドサイドマネジメント表彰とは】
デマンドサイドマネジメント表彰は、電力負荷平準化効果と省エネルギー性に優れ、先進性に富んだ機器やシステムに授与される賞です。

 

【脱炭素社会に向けて】
「2050年カーボンニュートラル宣言」に基づき、2050年までに脱炭素社会を実現し、温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目標としている日本社会において、CO2排出量削減は企業の課題となっています。

CO2排出量を左右するのは要求される熱を作るために投入されるエネルギー量です。「熱源への要求を緩和する」「熱源を効率的に稼働させる」「熱源をサイズダウンする」ことができれば、エネルギー量を減らすことができます。

エネルギーの需要量(デマンド)をコントロールする「デマンドサイドマネジメント」は注目度が高まっており、これからの社会になくてはならない重要な要素の一つです。

 

【受賞機器の特長】
ダイナエアーのリキッドデシカント空調機は、調湿液を用いた空調機であり、調湿液の温度と濃度を調節することで、空気の湿度と温度を自由にコントロールすることができます。
一般的なコイル方式と比べて除湿時は冷水温度を高めに、加湿時には温水温度を低めにすることが可能で、熱源の運転効率を大幅に高めることでデマンドを抑制することができます。
世界で初めてイオン液体を調湿液に用い、かつ、溶液熱交換器と除加湿をする気液接触部を一体化した3流体熱交換器を開発・搭載したことにより調湿液の循環量を1/10に低減することに成功し、従来のリキッドデシカント空調機よりもさらに省エネで、かつコンパクト化・低価格を実現しました。

 

【評価内容】
1. 電力負荷平準化効果
従来方式(過冷却・再熱除湿、滴下浸透気化式加湿)との比較において、夏季は中温の冷水を利用できることと熱回収チラーにより熱回収運転することが可能となることから、ピークカット率は約13%の削減となり、冬季は熱源の温水温度を下げることが可能であることから、ピークカット率は約21%の削減となります。

 

2. 省エネルギー、経済性、環境保全性
同じ室内環境を実現する場合、従来方式と比較すると、エネルギーは51%減、コストは63%減、CO2排出量は51%削減しています。

 

【受賞機器の新技術】
従来<冷温媒―溶液>+<溶液―空気>の2段階で伝熱が行われていたものを<冷温媒―溶液―空気>の熱交換を同時に行うことで、新しい液式調湿空調機が誕生、省スペース化、省コスト化及び省エネルギー化を実現しました。

1:省スペース化:調湿液の循環量を大幅低減し、溶液タンクを80%削減
2:内部動力の低減 :循環ポンプは従来比の90%動力削減

 

 

※調湿剤にイオン液体を世界で初めて採用したリキッドデシカント空調機です。(中部電力株式会社と共同開発)
※調湿剤の飛沫が給気に混入することはなく、人体、設備及び室内に置かれている物品に悪影響を及ぼす懸念はありません。

 

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