
COLUMN
コラム2025.03.18
私たちの健康や快適な暮らし、そして建物や物品などの保護において湿度は重要な要素です。日本のように湿気の多い梅雨や乾燥する冬が存在し、四季の変化が大きい地域において適切な湿度管理は欠かせません。
今回の記事では、湿度コントロールの重要性や基本的な方法をはじめ、おすすめの空調機を紹介します。
湿度コントロールの方法を知りたい方や、機器・設備の導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
特定の空間における湿度を適切な範囲(一般的に40〜60%)に保つ取り組みが湿度コントロールです。特にオフィスや工業施設、医療施設など、商業用または公共の空間では、湿度の適切な管理が健康や生産性、安全性に大きく寄与します。
オフィスや医療施設では、湿度が低すぎると喉や鼻粘膜が乾燥し、感染症のリスクが高まります。一方で、高湿度はカビやダニの繁殖を促し、アレルギーや呼吸器疾患を引き起こすことにもなり兼ねません。
工業施設や医療施設において、湿度が適切に管理されていないと、建材や設備の劣化、電子機器の故障が発生しやすくなります。高湿度は腐食やカビの発生を、低湿度は静電気の増加を招くため、精密機器を扱う現場では注意が必要です。
高湿度環境では不快感が増し、作業効率や集中力が低下することにも繋がります。また、湿度が適切でない環境での作業は、疲労感やストレスを生じさせる要因にもなります。
製造業や食品加工業などでは、湿度が製品の品質に直接影響します。例えば、食品工場では湿度が高いと菌が繁殖しやすくなり、製品の安全性に問題が生じます。
また、製薬工場や研究施設では、試薬や製品の安定性を確保するためにも適切な湿度管理は必須です。
湿度コントロールを行う上で、まず現状を把握することが大切です。湿度計や環境モニタリングシステムを活用して、室内の湿度を測定することで、湿度が過剰または不足している箇所や、特定のエリアでの課題を明らかにすることができます。
例えば、オフィスの特定のエリアが乾燥している場合や、倉庫の一部で湿気が多い場合などもあり、把握することでそれぞれの状況に応じた具体的な対策を講じることができます。
湿度を調整する方法としては、加湿器や除湿器の活用が挙げられます。乾燥した冬季や空調設備による湿度低下が気になる場合には加湿器を使用し、湿度が高まりやすい梅雨や雨の日には除湿器を使うことで、適切な湿度範囲を保つことができます。
それらの機器を選ぶ際には、空間の広さや用途に適した性能のものを選ぶことが重要です。例えば、小さな空間ではコンパクトなモデル、大規模な工場や倉庫では高性能な業務用モデルを選ぶ必要があります。
さらに、湿度調整機能が組み込まれた空調システムを利用する方法も効果的です。温度だけでなく湿度も同時にコントロールできる機能が備わっている空調システムもあります。それにより、より環境の快適性や安全性が求められる施設でも精密な湿度管理が可能になります。
特に、医療施設や製造業など、湿度が作業効率や品質に大きく影響を与える現場では、そうしたシステムが強力なツールとなるでしょう。
湿度コントロールに最適なおすすめの空調機として弊社、ダイナエアー株式会社が提供している「リキッドデシカント空調機」を紹介します。
リキッドデシカント空調機は、液体調湿剤に空気を接触させることにより湿度をコントロールできる装置です。
中温度域の冷温水で高効率に湿度を制御することが可能で、省エネルギー性と制御性を両立した空調機となっています。
クリーンで効率的な加湿
調湿液自体に除菌作用があるため、中温域でも雑菌の繁殖を抑えた清潔な加湿が可能です。従来の蒸気式加湿と同等の性能を持ちながら、省エネ性にも優れています。
低温再生による高効率除湿
45℃程度の排熱や自然熱を利用して、冷熱の露点以下の空気を作ることが可能です。それにより、高いエネルギー効率を実現し、CO2排出量削減にも貢献します。
多様な熱源の活用
ヒートポンプや低位排熱、自然熱など、幅広い熱源を利用可能で、設置環境に応じた柔軟な運用が可能です。
カスタマイズタイプ
大風量が求められる用途に対応し、幅広い施設や環境に適した汎用性の高いエアハンドリングユニットです。風量5000㎥/hから対応可能で、10,000㎥/h以上の大風量処理にも対応でき、モジュール単体での導入も可能な設計となっています。
用途や条件に応じて、以下の2種類から選択できます。
①LDM:世界初の技術として調湿液にイオン液体を採用。調湿液・冷温水・空気の三流体による熱交換を同時に実現し、高い調湿性能を誇るハイエンドモデル。
②LDU:熱交換器を分離することで、能力をやや抑え、小型化・低価格化を実現。コスト効率に優れたモデルです。
パッケージタイプ
風量3000㎥/h~9000㎥/hに対応し、「除湿」「送風」「加湿」の各運転モードに適応したパッケージモデルです。処理機と再生機の2ユニット構成で、工場や各種施設の外気処理や湿度管理に幅広く活用されています。多様な環境に対応できる柔軟な設計が特徴です。
小型モデル
風量200~400㎥/hに対応したコンパクトなモデルで、住宅、歯科医院、クリニック、商業施設、施設園芸など、小規模施設に最適です。省スペースながらも高い性能を発揮し、効率的な湿度管理をサポートします。設置場所を選ばず、限られた空間でも運用しやすいのが魅力です。
快適な環境づくりや健康維持、機器や製品の保護において湿度コントロールは欠かせない要素です。
リキッドデシカント空調機は、精密な湿度管理が求められるオフィスや工業施設、医療施設で活躍するおすすめの空調機です。省エネ性能や衛生性にも優れ、多彩なラインナップで幅広い用途に対応可能です。
適切な湿度管理を行うことで、快適性の向上や感染症リスクの軽減、生産性向上を実現しつつ、長期的なコスト削減にもつながります。
また、ご質問・ご相談等ございましたらお気軽にお問い合わせください。