SOLVING 03
強制排気の多い恒温恒湿の生産室を高効率に空調したい産業分野での多くの生産環境では、温度だけではなく、湿度も年間を通じて適正な状態に制御されています。
そして、クリーンルームや強制排気を必要とする生産ラインなどでは、大量の外気が取り入れられ、その処理にも大きなエネルギーが消費されています。
また、これらの空調機器の運転時間は長く、ブラインや蒸気などの比較的効率の低い熱源を用いた過冷却再加熱方式の空調システムも数多く稼働しているため、産業分野での空調は、大きなエネルギーが消費されています。
冬季において、大量の外気が取り入れられている生産ラインでは、非常に大きな加湿負荷が生じています。
このような生産環境での加湿方式には、比較的制御性の高い蒸気式が数多く採用されています。しかしながら、蒸気の場合には熱源効率が低いため、大きなエネルギーが消費されています。
そのため、制御性が高く高効率な加湿方式が求められています。
リキッドデシカントは、従来、過冷却再加熱方式の熱源として利用されていたブラインや蒸気などに代わり、未利用熱である低い温度の排温水やヒートポンプからの高効率な中温域の熱源が利用でき、
また、冬期の加湿においても、35~40℃程度の温水で制御性の高い強力な加湿と加温を同時に行うことができるので、従来の方式に比べ、消費エネルギーが抑えられ、CO2の排出量の削減に大きく貢献することができます。